2013年12月28日土曜日

              

関東ふれあいの道(茨城)『No.11筑波山めぐりから旧参道へのみち』

2013/12/28(土)

ここから筑波連山の縦走がはじまる。
前半は筑波山神社への参道、後半は筑波山山頂に向けて険しい登山道を行く。
筑波山はいつ来ても登山客で賑わい、季節ごとに様々な姿を見せてくれる風光明媚な山だ。
歩いたのは年末。
実はこの歳は厄年だったので、一年を無事過ごせたことを感謝するための参拝も兼ねての登山となった。







この日はつくば駅からつくバスに乗って北条大池までやって来た。
天気は雲一つない快晴。
これから遠くに見えているあの山に登るのだ。












北条大池から西に県道138号を歩くとつくば道という筑波山神社への参道の起点に入れるのだが、何故か平沢官衙跡の裏手の平沢集落を歩く。












狭い路地裏を抜ける。















県道139号(つくば道)と合流。
道の先に薄らと見える冠雪した高い山脈は那須連山だろうか。













普門寺という寺院があったが、残念ながら改築中であった。
また、蚕影山神社へ向かう道もあったが、少々遠そうなので素通りした。
つくば道はそれ単体でも探索の楽しさがありそうなので、また機会があれば訪れたい。










筑波山の威容を背景に古民家の建ち並ぶ街並みの神郡集落。
参道の歴史を感じさせる。













道の両端が開けた耕作地になり、筑波山の全景が眼前に現れる。
いよいよ近づいてきた。













通り抜ける冬風が枯れススキを揺らし音を立てる。
心地よい道だ。













臼井集落に入る。
表筑波山麓の最後の集落だ。














この辺りから道は徐々に勾配を増し、急な坂道になってくる。














一の鳥居。
ここから先が筑波山神域だ。
身も引き締まる。
かつては「天地開闢筑波神社」と書かれた額が掲げられ、側に「筑波の一王」という金剛密述の銅像も立っていたという。










写真では伝わりにくいかもしれないが、一の鳥居を潜った先はとんでもない急勾配だ。
早くもふくらはぎがパンパンになってきた。













後ろを振り返るともう結構登ったようだ。
眼下に先ほど通り抜けてきた神郡集落が見える。













石段を登ると洒落た佇まいの筑波山郵便局があった。
ここから郵便が出せるそうだ。
なお、ここに来る途中の三叉路で県道139号とは別れている。











コースは歩道橋を渡って更に石段を登り筑波山神社境内に入るのだが、ここは少し寄り道をして筑波山梅林に向かう。













県道42号を歩いていく。
路肩が狭いので自動車に注意。














大きな鳥居があった。
ここから筑波山神社に歩いていくこともできる。














がま公園。
筑波山はがま口上発祥の地。
少しだけ梅が花をつけていた。
筑波山は連歌発祥の地でもある。
男女が筑波山を題材に歌を詠み合って恋仲を深めたそうだ。










筑波山梅林。
早くも咲き始めている梅の木もあったが、見頃はまだまだ先のようだ。
遊歩道を登っていくと写真のような梅林を見下ろせる展望台に行ける。
初春の頃はさぞ絶景なのだろう。










コースに戻る。
筑波山神社境内に入り、大きな随神門を潜る。
二階の歩廊には謹賀新年と掲げられている。
境内も屋台が並び、年末の参拝客で賑わっている。











筑波山神社拝殿。
大きな鈴が掲げられている。
日々心身を健やかにし、目を楽しませ、思い出を残してくれる山や自然に敬意を表し、心静かに参拝を済ませた。











筑波山神社からケーブルカー乗り場に向かうと、途中から登山道が分岐する。
これは数ある筑波山登山道の中でも一番険しい御幸ヶ原コースというルートで、直接女体山と男体山の間の御幸ヶ原に向かうことができる。
そしてこれが関東ふれあいの道のコースだ。
正規の歩き方ならここから降りてくるのだが、逆に歩いている僕はこれからここを登る。








はじめは登りやすい。
ゆっくりと森林浴を楽しみながら歩ける。














が、徐々に岩がちになってきて、一歩一歩太股を高く上げてよいしょよいしょと進むようになる。
活発な子供や山慣れしてる健脚家などが苦もなくひょいひょい登っていくのを見るともどかしくなるが、なるべく疲労を抑えながらゆっくりと登る。
息が上がったらその都度岩に腰かけて息を整えてからまた登ることの繰り返しだ。









ケーブルカーと合流する。
が、行ったばかりのようだった。
ここの広場で一瞬先を行く道を見失うが、ケーブルカーに沿って進めば良い。












更に上に登っていくと、巨木が目立つようになってくる。
写真の木など、枝の上から別の木が生えている。
なお、この辺りは男女川の源流であるらしく、解説板(チェックポイント)もある。

















写真を撮って先を行く。
この辺りの岩の隙間を覗き込むと水が湧出している。
耳を澄ますと小さく水の流れていく音が聞こえる。
この湧水がいずれは河になるのだろうか。










さてラストスパートだ。
この長い階段を登った先が御幸ヶ原だ。



















御幸ヶ原に到着。
山頂付近では雪が降ったのだろうか。
少し残雪が見られた。
案内板等は見当たらなかったが、とりあえずここをゴールとした。











御幸ヶ原から裏筑波を見下ろす。
素晴らしい眺望だ。
桜川市の市街地、これから歩く筑波連山のきのこ山、足尾山、風力発電の風車が立つ丸山、加波山、燕山、そして砕石の進む富谷山、目を凝らせば東北の山脈も見える。
これは冬で空気が澄んでいるからこんな遠くまではっきりと見通せるのだろう。








男体山に登ってみる。
右側に見えるのは筑波大学が管理している気象観測ステーションだ。













男体山本殿。
伊弉諾尊が祀られている。参拝をした。














男体山山頂からの眺め。
下妻市市街地を見下ろす。
眼下に流れるのはお馴染みの桜川だろう。













続けて御幸ヶ原から女体山に向かう。
歩きやすい連絡道が整備されている。
途中初春に野生のカタクリの花が一斉に咲き乱れるカタクリの里がある。
まだまだ花は咲きそうにない。











連絡道にはいくつか奇岩がある。
白雲橋コースで登ってくれば様々な奇岩を目に出来る。
写真はセキレイ石と言う。












ガマ石。
ここで永井兵助が「ガマ口上」を思いついたのだとか。













女体山山頂に到着。
標高877m、筑波山の最高峰だ。













女体山本殿。
伊弉冉尊が祀られている。
参拝をした。









北側には筑波山の影が映し出されていた。















女体山から男体山を望む。















表の筑波連山を見下ろす。
霞ヶ浦も見えた。
自分の歩いてきた道を俯瞰しているようで、なんだか感動してしまった。
今日一番の景色だ。
ここまで自分の足で歩いて登ってきたこともあって感動も一入だ。
山は良い。








女体山からはロープウェイを使ってつつじヶ丘に下りることができる。














ロープウェイのゴンドラはこんな感じ。
なかなかしっかりしている。














つつじヶ丘に下りる途中、地平線に沈んでいく夕日の輝きの中、富士山の影が見えた。
美しい。













つつじヶ丘に建つ筑波山京成ホテルに到着。
今日はここに宿泊して、翌日続けてNo.10を歩く予定だ。
ここのホテルの温泉が素晴らしく、露天風呂では満点の星空を見上げながら湯に浸かれる。
料理も美味しく、大満足だった。
ひとまずは、おやすみなさい。
         

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