自然と歴史に彩られた宇津峰に登る。
前半は麓の里の雰囲気も含めてとても情緒溢れるコースだ。
後半はやや面白みに欠けるが、それでも里山の雰囲気を堪能できる。
注意点だが、公式に公開されているコースマップには誤りがある。
現地を歩くまで分からなかったので、山頂を登り返す羽目になってしまった。
コースを出発して少しすると、秘境の雰囲気のある山間の里を歩くようになる。
何となく昔から変わらぬ暮らしをしているのだろうな……と感じさせるような、独特の雰囲気がある。
集落を離れると緩い坂で少しずつ上りはじめる。
ここも日当たりがよく、また静かで気持ちのいいハイキングが堪能できる。
ウグイスが鳴いていた。
春を予感させる。
徐々に山の懐へ入っていく。
雲水峰清水という湧水があった。
顔を洗ってみると気持ちいい。
一口含んでみると、非常に透明感のある味わいの水だ。
昔から変わらずここに湧いているのだろう。
まさに自然の恵みだ。
雲水峯神社の鳥居を潜ると急な石段がある。
宇津峰は南北朝時代に陸奥国の南朝方の重要な拠点となっていた有名な史跡である。
石段を上りきると広場に出てきた。
行く手に続きの道がある。
結構な急坂を上る。
そういえばここのところ、山らしい山に登っていない。
すぐに息が上がる。
体力の低下を感じる……いかんな。
ふう、疲れる。
しかし辺りを見渡してみると素晴らしい自然の豊かさだ。
何となく、福島県は松林が多いような気がする。
宇津峰も落葉樹と松を主体とした独特の景観を持っている。
里山の素朴な雰囲気があって良い。
宇津峰山頂に到着。
少し霞がかっているが、阿武隈高地の素晴らしい景色を見渡すことができる。
そして山頂にもやはり立派な松が生えていた。
旅情を掻き立てる良い景色だ。
少し遅いが、ここで朝食にしよう。
コーヒーを沸かし、おにぎりを食べた。
贅沢な時間である。
北側の奥に少し小高くなったところがある。
こっちが本当の山頂だろうか。
さて、コースマップによるとこの急な階段を下るらしい。
(この時点で間違い。詳細は後述)
階段を下ったところの広場に御井戸の清水という湧水があった。
本当に水脈豊かな山なのだな。
再び顔を洗い、一口水を頂いた。
あれっ、もう車道に出てきてしまった。
コースマップではまだ少し山道を歩くはずなのだが……どこかで分岐を見落としただろうか。
少し戻ってみると……道の無い谷筋に沿って何かの管理杭が点々と打ってあった。
地理院地図にも記載のある破線道はこれのことらしいが……何かの管理のために人が立ち入ることはあるかもしれないが、流石にこれは道ではないだろう。
単純な間違いか、それとも昔は踏み跡程度の道があったのだろうか。
とりあえず破線道と車道はまた交差するようなので、車道を下っていく。
途中、見晴らしの良いカーブがあった。
破線道と車道が再び交差する地点。
コースはなおも破線道を歩くように記載してあるが……相変わらず何かの杭が点々と打ってあるのみで、目を凝らしても踏み跡程度の道すらあるようには見えない。
おとなしく車道を歩きます……
ん!?
車道を歩いていると突然、地図に記載のない道が車道に合流してきた!
しかも傍らに標識まであるではないか!
この道、一体どこから来た?
息を切らして一気に道を駆け上ってみると、何と山頂に通じていた!
どうやら本当のコースはこちらの方だったらしい。
しかしどうも釈然としない。
山頂にはこの道を指す標識なんてどこにも無かったじゃないか。
そういえば、山頂にあるこの朽ちかけた標識……文字もほとんど判読できないのだが、目を凝らして読んでみると
北:須賀川市
東:郡山市
南:山頂
となっているのである。
しかし、僕は南の須賀川市から来たので、これは明らかに間違いである。
何だデタラメか、と思っていたのだが……この標識を180度回転させてやると……なるほど納得である。
こんな罠に引っかかるとは。
というかコースマップも間違いを堂々と記載しないでほしい。
さて、正しいコースは車道をそのまま横断して続いている。
山道を下っていく。
車道に合流した。
国道に出てきた。
東に少し歩くと鈴ヶ内バス停がある。
ここがゴール。
ちょっとしたトラブルもあったが……概ね良いコースだった。
続けて連絡コースを歩く。
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