謹賀新年。
平成28年に関東ふれあいの道を完全踏破する前から、ずっと終わったら何をしようか考えていた。
やはり環境省が整備している他の長距離自然歩道を歩き始めるのが順当だろうか。
しかし関東から離れると遠い。
選択肢も近いところからだと東北自然歩道、中部北陸自然歩道、東海自然歩道と3つの選択肢がある。
順番としては最初に栃木県から接続した東北自然歩道だろうか……。
ということで「新しく始めたいこと、その1」は東北自然歩道への着手であった。
「その2」もあるのだが、それは追って話す。
関東ふれあいの道、栃木県コースNo.36で接続した白河の関から白河駅を目指すコースだ。
見所としては起点の白河の関と、途中に南湖公園があるが、それ以外はこれと言った見所もなく、長閑な田園風景を眺めながら起伏の少ない道を歩く。
景色は良いので退屈はしない。
青春18きっぷで黒磯駅まで来た。
本当は白河駅からバスが出ているのだが、正月の三が日でバスも運休になっている。
仕方ないので無休で走る那須町民バスを使う。
1時間ほどかけて栃木県と福島県の県境の手前にある追分集落までやってきた。
ここは関東ふれあいの道でも通過したところだ。
白河の関まではまだ少し歩かなくてはいけない。
県境を目指して坂を上っていくと……何と。
追分明神の周辺の樹が伐採されていた。
もともと植林地だったのだろうが、何となく神聖な感じが薄れてしまった感じがする。
追分明神を過ぎる。
ここから福島県だ。
緩やかな坂を下っていく。
白河の関に到着。
最後に来たときから2年と半年ほどだろうか。
懐かしいような、ついこの前のことのような、不思議な感じだ。
三が日なので店はどこもやってなかった。
昼飯を食いそびれてしまった。
さて出発しよう。
出発を祝うように先程まで曇っていた空が見る見るうちに晴れてきた。
これは幸先が良いな。
まずは白河神社に参拝しよう。
参拝してきた。
これはもしかして、初詣になるのだろうか。
早速だが、コースを逸れたところに「庄司戻しの桜」があるらしいので、少し寄り道してみる。
しばらく歩いていくと……
これが「庄司戻しの桜」だろう。
春には満開の花を咲かせそうな立派な樹だ。
源義経と共に戦った信夫庄司が、忠義を試すために突き立てた杖が桜の木になった、という伝説があるらしい。
コースに戻る。
白河の関からしばらく田園風景が続く。
ここで初めて関東ふれあいの道と別れ、まだ歩いたことのない道に入る。
道の傍らに「おくのほそ道」と書かれた標石を見つけた。
関東ふれあいの道にも似たような標石があるが、これはどうも東北自然歩道のものではなさそうだ。
福島県には東北自然歩道の前身である「おくのほそ道自然歩道」というものがあったことは調べがついている。
これは恐らくそれのものなのだろう。
植林地を抜ける。
またしばらく田園風景が続く。
春から秋頃に来ればもっと美しい景色が望めるだろう。
茨城県でたまに見かけた道路標識タイプの標識だ。
目線の上にあるので見落としそうになる。
小さな峠を越えた先、少し砂利道になっている。
うーん、道沿いには田んぼ以外何もないのだが、このひなびた雰囲気の田舎風景は良い感じだ。
田園を抜け、小さな峠を越え、再び田園を歩き……何とも地味なコースだ。
おっ、那須連峰だろうか。
少し冠雪している。
少し市街地に入ってきた。
コースマップでは「種畜牧場跡地」となっているが、今はJRの研修所になっているようだ。
国道を渡ると南湖公園に到着する。
大きな湖は冬鳥たちの飛来地になっているようで、湖の周りを散策するのも、鳥を眺めるのも面白いところだ。
南湖公園は日本最古の公園と云われているそうで、1801年に当時の白河藩主が士民共楽の地として開いたものらしい。
200年以上も歴史のある公園なのだな。
美しい湖を眺めながらコーヒータイムにした。
今日は移動時間が長かったので魔法瓶ではなくアルコールストーブを持ってきた。
久しぶりの点火だが、やはり上手くいかず、30分ほど格闘してどうにかコーヒーを温められた。
しかし何かコツを掴んだ気がする。
次はきっと上手くやってみせるぞ。
ここから南湖神社へコースを逸れて寄り道できるのだが、日没が迫っているため今回はパスした。
湖の周りの散策路を歩いていく。
美しい松並木だ。
南湖公園を抜ける。
市街地に入る。
この辺りは標識が細かくあるので分かりやすい。
駅前の角だけ何故か標識がない。
ここまで来たらもう分かるだろうということだろうか。
白河駅に到着。
バスの関係で昼からの歩行だったので少し急いだ感じになってしまったが、東北自然歩道の初めの一歩を刻んだ。
どうせなので白河ラーメンを食べて帰りたかったのだが、やはり三が日で営業している店は無かった。
仕方ないので駅に併設されているカフェでおにぎりを食べて昼抜きの空腹を満たした。
東北本線に乗り、帰路に就いた。
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