仙ヶ滝と小根山森林公園を訪ねる。
仙ヶ滝は秘瀑の趣きがあり、質素ながら清廉な美しさを感じさせる。
小根山森林公園も外国の珍しい樹種を見ることが出来る点では良い森林浴コースと言える。
また、このコースは途中でコースマップに描いてあるルートを辿れなくなるらしいので、自分なりに現場検証をしてみた。
スタートして少しすると林道に入る。
徐々に山奥の植林地に入っていく。
林道の途中に仙ヶ滝がある。
節理状の岩から一条の滝が沢に落ちており、滝の裏側は天然の通路のように溝ができており、石仏が並べられている。
こんなところにひっそりと苔むして存在しているのが何とも言えず良い。
ここはチェックポイントなので写真を撮影した。
ちなみに前は滝の裏側に行けたようなのだが、今は立入禁止になっていた。
田園が現れた。
こんな人気のないところまで作業に来ているのだろうか。
驚きだ。
沢を渡ると上り坂が始まる。
さて、ここが問題の場所のようだ。
ちょうど舗装道のヘアピンカーブのところに未舗装の林道が分岐している。
コースマップではこの未舗装の道を行くように描いてあるが、標識はそのまま舗装道を行くように示している。
どうやら標識を改めたようだ。
未舗装の林道を進んでみる。
確かに道はあるが、藪が生い茂っていてもはや使われていない道であることは明らかだ。
仕方なく藪を漕いでいく。
国土地理院の地図では破線の道として描かれているのだが、実際の道は沢に突き当たって終わってしまった。
本当にここで行き止まりなのか?と辺りを注意深く見渡すと、行く手に赤リボンが括り付けられた樹があった。
どうやら踏み跡程度の道は続いているようだが、こっち側はここで断念した。
標識の示すコースに戻り、坂を上り切った辺りに来た方向に写真の分岐がある。
行く手側から来た場合はここがコースマップに描かれているルートの入口になるようだ。
少し歩くと写真のゲートがある。
その先で左側に林道が分岐するがそのまま直進する。
未舗装ながらもよく均されていて歩きやすい道だ。
GPSログの軌跡もコースマップに描いてあるような道筋を辿っていて、誤記ではなく確かに存在する道なのだと言うことが分かる。
コースマップでは途中で急降下して破線の道に合流するように描いてあるが、実際にそのような道は確認できなかった。
そのまま歩いていくと破線の道の方が合流してきた。
しかし破線の道は沢で途切れていたはず……
とりあえずこちら側から破線の道を戻ってみる。
緩やかな斜面をトラバースするように下っていく道だったが、やはりこちら側も途中で道はなくなっていた。
その先も微かな踏み跡があるのが確認できたが、頼りなさそうだし結局あの沢に行く手を阻まれるのだ。
まあ無理をすれば行けなくもないが……
立派な舗装道があるのにあえてこの踏み跡をコースとする意味はないと思う。
赤い×印は破線の道で道の消失を確認したところで、濃青の実線がコースマップに描かれているルートである。
地図に記載はないが、水色で示した線が破線の道を阻む沢であろう。
つまり行き止まりのところから沢を渡って斜面を直登しろと言うことらしい。
以下は僕の推測だが、破線の道は以前は確かに存在したのだが、橋の流失、あるいは土砂崩れで消失してしまったのではないか。
上の写真を見ると道が崩壊した後のように見えなくもない。
そして消失した道の代替ルートとして県が考案したのが濃青のルートだが、橋や階段かその類を整備するつもりだったかは定かではないが、結局踏み跡以上の道が整備されることなく放置されて現在に至る……のではないか。
コースに戻り、坂を下っていくと写真の場所で右折して小根山森林公園に入る。
公園なので整備された道で歩きやすいが、また上り坂になっていて疲れる。
見たことがないような大きな樹の森に入る。
ドイツトウヒやストローブナマツといった西洋や北米の樹種が植えられているらしい。
まるで外国の森に来たようだ。
公園を出た途端に荒れた道になる。
急な階段で下っていくが、階段の土砂が雨でかなり抉られて壊れている。
しばらくして車道に合流した。
上信越自動車道を潜る。
すると再び林道になる。
沢沿いに歩いていく。
沢を渡ったところに子育て地蔵があった。
参拝しておいた。
なんだか妙なところに案内板があったが、ここがゴールのようだ。
少し歩けば横川駅である。
駅の背後には妙義山が聳え立っている。
以前は軽井沢駅までアプト式列車が運行されていたらしいが、今は廃線となっている。
代わりにJRバスが走っている。
さて、横川駅に来たからには食べないわけにはいかないだろう。
おぎのやの峠の釜めし!
時刻は15時過ぎだったが昼食を食べていなかったので空腹だった。
いざ入店して峠の釜めしを注文、その場で食べさせてもらった。
美味しい!
炊き込みご飯の類は生来より大好物であるが、それにしても美味しい。
米には出汁の味がよく染み込んでいて、大きな具の一つ一つが味わい深く大変な満足感であった。
容器はもちろん持ち帰らせてもらった。
大満足のうちに帰路に就いた。
ルートマップの謎について。
返信削除なかなか面白い推測ですね。その推測を裏付けるかのように、私の仲間が群馬県に資料を請求したところ、「首都圏自然歩道 小根山森林公園へのみち H12作成」と記載された地図が送られてきました。それを見ると、ルートマップと同じで、さらに注意標識の位置まで記載されていたそうです。
つまり、少なくともH12年の時点では、そこに道があると、県の担当者は思っていたことになります。
ここからは推測です。
少なくとも県の担当者は、道があると思っていた。しかし実際は無かった。それは元々道が無く、計画していただけで、設置工事はしなかった。もしくは土砂崩れ等で道が崩壊してしまったのどちらかだと思います。
私のブログに書いたのですが、4年前、「ゴミはもちかえろう」の標識が、舗装された道側に設置されていました。これは設置を委託された業者が、道を確認できず、やむをえず、林道側に標識を設置したのではないだろうか。
そして4年前、我々の指摘により道が無いことを県が確認。舗装された道を正式ルートとするよう、標識を設置し直したということだと思いました。
ヘアピンの途中から入る未舗装の道なのですが、実はそのまま真っ直ぐ行く道だと思って沢に突き当たって赤リボンを確認したところで引き返してしまったのですが、地理院地図を見ると沢に突き当たる手前で微妙に右カーブして沢を渡るように記載している気がします。
削除破線道が現存している前提ですが、もしかしたら道の右手側を探せば沢を渡る橋の類があったのかも?と今では思っていて少し心残りだったりします。
『筑波連山縦走のみち(2)』でもうっかり元はコースだった廃道に迷い込んでしまったのですが、藪漕ぎでも道の痕跡を探したりするのは結構楽しいと思ったりもします。
ちょっと追記です。
返信削除この謎については、推測をすることだけで、解けない謎となっています。でもそれで良い気がします。これから歩く人が、この謎を確認して、その人なりに推測する。それは楽しい事だからです。私は、あ~でもない、こ~でもないといろいろ考え、それは楽しい時間を過ごすことができました。