寒風山に登る。
一面の草原を歩くのは中々得難い経験だ。
男鹿半島最後のコース、とくと堪能するべし。
これからあそこに向かうぞ。
木陰が涼しくて気持ちいい。
と、ここで突然のにわか雨。
慌ててレインウェアを着た。
振り返ると見えるのは先日登った男鹿三山だ。
森の中へ。
うえっぷ……。
藪こぎするぐらいなら、ここまで車道で迂回した方が良かったな。
短パンだから擦り傷だらけになってしまった。
汗が沁みる。
振り返ると海が見えた。
マグマの柱が崩れた跡のようだ。
鬼が石を積んで隠れ住んだという伝説がある。
美しいな。
男鹿三山も遠くになりにけり。
これはきつい……
しばし格闘。
姫ヶ岳と船川港が見える。
姫ヶ岳ははっきりと大きな噴火口が分かる。
緩やかな鞍部は妻恋峠という。
寒風山はかつては妻恋山という名前だったそうだ。
疲れた。
これは凄い景色だ。
寒風山から八郎潟を眺める。
いよいよ能代平野から秋田平野へ舞台が移る。
絶景を眺めながらの昼食は良いものだ。
明治元年に日本が世界に発した五箇条の御誓文が刻まれているそうだ。
また藪になっているのだろうか。
妻恋峠経由で車道でも下れるので、ここは素直にそちらから行こう。
そのまま下る。
下からだとくっきり道が見えるなあ。
もう少し探せば見つかったかも。
文化7年に男鹿を襲った大地震の被害者を供養している。
今は若木が植えられている。
続けて連絡コースを歩こう。
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