コース名の通り、奥入瀬渓流沿いの遊歩道を歩く。
観光客で賑わっており、いつものような静かな散策はできないのが残念だが、それを差し引いてもやはり奥入瀬渓流の自然の美しさには目を奪われる。
景色に見惚れながらのんびり歩くと朝に出発しても夕方までまる1日たっぷりかかる濃密なコースだ。
ここで右折するようだ。
紅葉は終わりかけではあるが、まだ目を楽しませてくれそうだ。
とは言ってもこの辺りはまだ穏やかな流れだ。
上流に行くにつれて渓流らしくなっていく。
まだ人気は無い。
てっきりずっと遊歩道が続くと思っていたのだが……
もっと車道と遊歩道を離してほしいのだが……
車からも奥入瀬渓流を眺めたいという需要に応えてこの形になったのだろうか。
トイレもあるので休憩地になっている。
紅葉の美しさも相まって、日本画を見ているような雅な美しさだ。
岩が露出し、川底が浅いのか、ここだけ流れが少し速くなっているようだ。
奥入瀬渓流沿いでは一番大きな休憩所になる。
僕も近くのベンチでコーヒーを淹れて休憩した。
まだ3分の1ぐらいしか来ていないのに、3時間が経過してもう正午を過ぎていることに驚愕した。
ちょっと写真を撮るのに夢中になりすぎたな。
ペースアップしないと日暮れまでに着かないぞこりゃ。
かつて女盗賊がここに住み、旅人から金品を奪っていたのだとか。
石ヶ戸の瀬。
行く手に切り立った崖が見えてきた。
両岸が深い切り立った崖になっており、猊鼻渓を彷彿とさせる。
奥入瀬渓流の核心部であり、代名詞にもなっている景勝地である。
確かに写真でよく見る景色かもしれない。
川から露出する岩と、飛沫を上げる川の流れ、そして紅葉のコントラストが見事だ。
観光客もここからどっと増える。
阿修羅の流れの上流部、岩が多く露出している。
飛沫を上げる大きな滝のように見えるが、平成11年に崖崩れによって出来たものだそうだ。
いよいよ渓流の核心部に入った感じがする。
自然が見せる静と動が同居している景色は、芸術そのものだ。
これが千筋の滝だそうだ。
これは凄いな。
先ほどの千筋の滝とはうって変わり、水量が多く、三段になって落ちる迫力のある滝だ。
流石に人で賑わっていた。
更に上流へ山道を辿ると双竜の滝があるそうなのだが……
残念ながら時間がなさそうなのでパスだ。
ここは馬門岩のような切り立った崖になっていて、天狗岩と言われるそうだ。
ちなみに、この辺りに岩菅の滝があるのだが、車道の方からでないと見えないため見逃してしまった。
景色の劇的な変化に思わず圧倒される。
少し穏やかな流れになった。
遊歩道からだとよく見えない。
これは白糸の滝。
対岸にあるが、大きな滝だ。
また、木々の間に白絹の滝が見えるらしいのだが、見つからなかった。
車道の方には姉妹の滝もある。
段々になった岩肌を水が落ちる。
別名、魚止めの滝。
奥入瀬渓流の本流に落ちる唯一の滝で、この滝があるために魚が遡れず、人が放流するまでは十和田湖には魚が居なかったそうだ。
いよいよ終点の十和田湖が近付いてきたぞ。
これだけ観光客が多い中、通行止めの歩道に突っ込んでいくわけにもいかず……
仕方ない、少し車道を歩こう。
ここから五両の滝が見えるらしいのだが……
木々の間にギリギリ見えるぐらいだな……
奥入瀬渓流……本当に全てが見どころだったな。
お腹いっぱいだ。来て良かった……
ここで十和田湖から奥入瀬渓流に流入する水量を調節しているようだ。
歩き通したぞ!
もう15時半だ。
出発したのは9時だから、14kmに6時間半も掛かってしまった。
美しい湖だ。
古くから修験道などの霊場や、観光の地として歴史が古い湖である。
十和田湖で穫れるヒメマスやスジエビなどの料理が大変に美味で、大満足の夜を過ごした。
さて、明日は大変だぞ……
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