2017年5月4日木曜日

              

新・奥の細道(山形・福島)『No.45-15連絡コース』

2017/05/04(木)

ついに福島県から山形県に入る。
4km弱もある大峠トンネルを擁する大峠道路を歩き、熱塩温泉から米沢を目指す。
いくつもトンネルを潜る合間に美しい渓谷や谷間の春を眺めることができ、思いの外景色が良い。
大峠トンネルを歩いて貫通すると永遠とも思える長さだ。




















おはようございまふ。
昨夜は寒くてよく眠れなかったが、疲れはまあ取れたと思う……。
日が昇り、まだ空気が冷たい中コーヒーを沸かしたのだが、少しこぼしてしまうし幸先が良くない。
このマグは安定性が悪いので、いい加減買い換えよう。
ともあれ道の駅を出発。
モンベルのULモノフレームシェルターは撤収も秒だ。
バイクツーリングのお兄さん、一晩お世話になりました。











道の駅近くのコンビニで朝食(朝バナナ)と昼食(おにぎり2つ)を買い、県道を歩き昨日到達した熱塩温泉まで歩く。
うーん、やはり昨日痛めた左足の踵の靴擦れが痛い。
皮膚の擦れというかどうも骨が当たってる感じがするんだよな。
とりあえず今朝ハイドロコロイドを貼っておいたので、少しは良くなることを祈ろう。














熱塩温泉に到着。
改めて案内板や標識を探してみたが、やはり何もない。
まあ良い。
とりあえず山形に向かって出発だ。















朝の空気に包まれた山間の集落を抜けていく。
福島側では最後の集落だろうか。

















大峠道路に向かって上り坂になる。
いよいよだな。

















大峠道路に入った!
ちゃんと歩道があるじゃないか。
良かった。
米沢まで34kmかー。
歩き通せるかなあ……。
ここで朝食に買った朝バナナを食べた。













第一のトンネル、弥平トンネル。
332.4m。
これは短いな。
















トンネルを抜けた先にひめさゆり浪漫館と大峠道路管理所がある。
山形側の麓に着くまで有人の施設はここが最後であろう。
ここから坂を下ると日中ダムへ行けるのだが、今日は時間がないので我慢。
平日なら大峠道路管理所でダムカードが貰えるが、今日は祝日だ。















第二のトンネル、日中トンネル。
951m。
いきなりちょっと長いぞ。
















トンネルを抜けると右手に日中ダム湖が現れる。
ダム湖の右岸に道が見えるが、ダムの管理用道路で後に大峠道路とも接続しているようなのだが、情報では結構荒れているとのこと。
車の疾走するトンネルの連続する道よりは快適そうなのだが、通り抜けできず引き返すなんてことになると洒落にならないので今日は大人しくこちらの道を行く。

山肌を山桜、新緑、常緑、枯木が染め上げ、まさに山が錦を羽織っているが如きだ。
美しい。














行く手には未だ冠雪した飯森山が聳えており、いよいよあの峰を越えていくのだと思わせる。














ダム湖が出来る前はここも切り立った渓谷だったのだろう。
ダム湖にはかつての日中温泉が沈んでいるという。
秘境の感じがあってとても良いところだ。




















ここから虹のトンネルになるようだ。
第三のトンネル、不動トンネル。
633.1m。
















第四のトンネル、地蔵トンネル。
253.1m。

















ダム管理道路が合流してきたようだ。


















第五のトンネル、石楠花トンネル。
106m。










第六のトンネル、大倉トンネル。508m。
飯森山がもう間近に見えている。
























第七のトンネル、探トンネル。
130m。
これはちょっと変わった名前だ。
「探」と書いて「さがし」と読む。
そのままだが……
この辺りにあった集落の名か何かなのだろうか。













第八のトンネル、御手窪トンネル。
140m。
同様に何か由来のありそうな名だ。
















右手の渓谷を覗き込むと、渓流が蛇行しながら勢いよく流れている。


















第九のトンネル、高倉トンネル。
127m。

















これが大滝だろうか。
轟々と音を立てて大量の雪解け水が流れていた。
イメージしていたのとは違うが……
これはこれで迫力を感じる。















ロックシェッドを潜る。


















ついに大峠トンネル(3940m)に到着した。
さあ、ここからしばらくの間地下の住人となるぞ。
と、ここで少し休憩した。
ここまでも歩き通しだったので結構疲れた。
幸いにも靴擦れの痛みは緩和してほとんど気にならなくなった。
ちなみにここから飯森山への登山道が分岐している。













ピンボケになってしまった(ISO上げろよ……)が、トンネル内でついに山形県へ入った!
それにしても長い長いトンネルだ……
黄泉の国へでも通じてるんじゃないかと思うほどに長い。
トンネルの中の歩道は泥が堆積したりしていて正直不快だし……
早く抜けないかなあ……。













トンネルの出口が見えてきた。
ここからも長いのだが……。

















やったー!
抜けたぞ!
大峠トンネル完抜!
そして山形県の日を初めてこの身に浴びた。
トンネル脇にあった休憩スペースでしばらく休憩した。














今抜けてきたトンネルを振り返る。
おお、本当にあの峰々を越えたのだな。
これで陸奥国から出羽国へ入ったことになるのか……。







あとはひたすら緩やかな坂を下っていくのみだ。
それにしても春麗らかな日和だ。
気持ちいいなあ。














福島県側とはうって変わりなだらかな谷地が広がる。























旧大峠を通る米沢街道が合流してきた。
お前もここまで長い旅路だったのだろう。
こちらの峠道は今は廃道になっているのだという。








小樽沢だ。














雪解け水が轟々と勢いよく流れる様が春を感じさせる。
























それにしても……一体どこまで続くんだこの緩やかな下り坂は。
もうだいぶ歩いた気がするのだが……
いい加減疲れてきた。
……って米沢までまだ21kmもあるのか!?
ええー、前に青看板見たときから絶対13km以上歩いたって……
日陰で休憩を交えながら歩くようになる。












うへえ……
人里はまだか……


















しばらく無かったので忘れかけていたが、これが最後の第十一のトンネル、八谷トンネル(85m)のようだ。

















だいぶ麓に降りてきたな、と感じた頃、ようやく山形県No.45コースの起終点に到着した。
案内板はないが、標石を見つけた。
予想以上に疲れた……
ここは、かつてはバスが来ていたのだがちょうど今年の3月で廃止になってしまったらしい。
まあ廃止にもなるわな……ここ何も無いし……
とりあえず座り込んで昼食のおにぎりを食べる。
さて、どうしよう。
米沢市街まではまだ15kmもある。
ストレートに歩いていけば何とか辿り着けるとは思うが、ここはせっかくなので山形県No.45コースを歩いておくべきだろう。
ここまで来るのはタクシーでも呼ばないと無理だろうし。(というか今すぐタクシーを呼びたいぐらい疲れているのだが)
しかしこの疲労……と悩んでいるうちに少しは体力が回復してきた。
よし、日もまだ高いし、歩こう!
ということで続けて山形県No.45コースを歩く。
         

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