引き続き外秩父の稜線を歩く。
終始急なアップダウンが続くコースで、久しぶりにハードなコースだと思った。
最も標高差のある上りは最初の白石峠で済ませてしまうので、それ以降のアップダウンは比較的楽に感じるが、それでも後半になってくるといい加減辟易としてくる。
No.12と重複する刈場坂峠までは明るい雰囲気で、丸山に寄り道すれば眺望も得られる。
No.4単独区間は少し暗い雰囲気だが、正丸峠の茶屋を目指す楽しみや、沢の流れる大蔵平の集落の美しさなど見所はある。
白石車庫バス停に到着。
今日は日中は晴れる予報なのだが、ご覧の通りの曇天である。
今日は山行は止めようかと割と真剣に悩んだが、No.12との重複区間が多く、結局もう一度歩くのだと思い歩いてしまうことにした。
意外なことにバスはハイカーで満員であった。
大半は大霧山や定峰峠を目指すのだろう。
人気のある山域のようだ。
集落の中の坂を緩やかに上っていく。
白石峠を経由するハイカーも何グループか居るようだが、山行のときは一人静かな雰囲気が好きなので、少しペースを速めて追い抜いてしまった。
それにしてもいつも思うのだが、こういう低山で出逢うハイカーたちでも大半が重そうな40Lぐらいのザックをパンパンに膨らませて担いでいる。
一体何が入っているのだろう。
衣類や食料だろうか。
僕の場合はいつも20Lぐらいのデイバッグでも割とスカスカなのだが。
林道に入る。
山道になり、沢沿いに歩く。
橋を渡る。
長い急登をこなしていく。
曇天のせいか寒々しい景色だ。
白石峠に到着。
いきなり標高を上げたので疲れた。
いいウォーミングアップにはなった。
今日もサイクリストで賑わっていた。
白石峠からグリーンラインに入る。
しばらくこの車道を歩く。
労せず高篠峠に到着。
ここで少し晴れ間が出てきた。
そのまま車道を行くと、二度大きなヘアピンカーブがある。
ここから再び山道に入るようだ。
尾根に出るまで木階段の急登になる。
明るい尾根に出てきた。
左折して尾根を離れ、大野峠に下るのだが、ここから丸山に寄り道できる。
尾根は気持ちのいい雰囲気だし、せっかく尾根まで登ったのだから山頂を目指そう。
丸山に向かう尾根の道は山頂手前の急登を除けば緩やかで非常に快適な道だ。
雑木林が美しい。
丸山山頂に到着。
大きな展望台があり、人で賑わっていた。
展望台に上ってみる。
流石に今日はガスってて展望は得られない。
薄っすらと武甲山が見える。
しかし薄っすらとシルエットのみ見える山々も水墨画のような幽玄の雰囲気があって良い。
展望台でコーヒーを一杯飲んだ。
分岐まで戻り、大野峠に向かう。
途中にハングライダーの離陸場があった。
ここも晴天なら展望が得られるだろう。
木階段を下りていく。
車道に降りてくるとそこが大野峠だ。
ここもハイカーで賑わっていた。
さて、大野峠にある標識は車道をそのまま行くよう指示しているように見えるのだが……コースマップをよく見ると微妙に車道とずれて車道に沿った山道を行くように描いてある。
ちょうど最近整備されたような木階段もあったので山道を行くことにした。
車道に沿った山道を歩いていくと、途中車道からこの山道に合流してくるところに車道側に設置された標識があった。
やはりコースマップは間違いで、車道を歩くのが正解だったのか?
まあ問題なく通行できたので気にしないことにした。
車道に出てきたと思ったらまたすぐに山道に戻る。
この後も刈場坂峠まで車道に沿った尾根道を歩く。
坂を上るとカバ岳に到着。
岩がちな痩せ尾根に出てきた。
ここは少しスリルがあって面白い。
栃木県No.7の両崖山を思い出す。
しかし火山由来の足尾山塊の節理状の岩質とはまるで違い、波打つ鱗のような不思議な模様が表面に浮き出ている秩父に入ってからよく見る岩質である。
ここを歩いていると、何と40人もの団体ハイカーと出くわして驚いた。
道を開けてもらい何とか通してもらったが、せっかく町の喧噪を離れ静かな山域に来ているのに、賑やかに団体で登ったのでは台無しではないか?と思った。
そのまま痩せ尾根を歩く。
眼下に車道が見える。
また車道に出てきたが、すぐに山道に入る。
ここは七曲り峠と言うそうだ。
アップダウンを繰り返していくと牛立久保という峠に出る。
ここから虚空藏峠に直行できるようだが、まずは刈場坂峠を目指すため直進する。
刈場坂峠に到着。
ここでようやくNo.12と分岐する。
うへえ、ここまでもう一度歩かなきゃならないのか。
アップダウンが多くて結構大変だったんだけどなあ……
かつてはここに茶屋があったらしいのだが、今は何もない。
No.12と別れて車道を歩いていく。
No.12と別れた途端にまた曇ってきてしまった。
労せず虚空蔵峠に到着。
ここから再び山道に入る。
道脇に虚空蔵菩薩の祠があった。
再び尾根に取り付く。
ここからよりアップダウンが厳しくなる。
写真のような急坂に付けられた木階段が何度か現れる。
ここまでの行程もあるのでかなり苦しい。
露岩した痩せ尾根も通る。
何度目かの急登後の急降下。
うう……下ったすぐ先にもう上りの階段が見えてるじゃないか。
何だかトレーニングしているようでこういう尾根道は好きじゃないな。
と思ったら上の写真の下った先が旧正丸峠だったようだ。
狭く、何もない峠だが、これでも秩父と武蔵を結ぶ峠道の要衝だったのだろう。
このコースはこうやって尾根を辿りながら歴史ある峠を訪ねているが、個人的にはやはり峠は峠道を歩いて訪問したい。
その方がこの峠を歩いただろう往時の人々の行程を追体験できて、歴史を肌で体感できるからだ。
ここはチェックポイントなので写真を撮った。
最後の急登だ。
ここが最も苦しかった。
川越山に到着。
そのまま緩やかに尾根を歩くと程なくして正丸山に着く。
植林地を急降下する。
東屋があった。
階段を下りると車道に出てきた。
正丸峠に到着。
楽しみにしていた峠の茶屋だ。
ここで正丸丼を食べて遅い昼食とした。
伊豆ヶ岳からの来客が多いようで、白石峠から来た旨告げると「珍しい」と言われた。
茶屋の裏手に回るとNo.3が分岐している。
正丸駅に向かうため道を下る。
少し荒れた感じの道だ。
暗い雰囲気の植林地を沢沿いに歩く。
しかし、ここは独特の雰囲気があり、沢の水も澄んでいて美しい。
思わず沢の水を汲んで顔を洗った。
気持ちいい。
大蔵平の集落に出てきた。
この集落は昔話にでも出て来そうな山村の雰囲気があり、非常に趣きがある。
また、集落の中を沢が勢いよく流れているのも風情がある。
写真のような美しい小滝がいくつも見られる。
途中に安産地蔵尊があった。
この村ではお産で命を落とした者は居ないのだという。
参拝しておいた。
集落を抜け、車道を下っていくと西武秩父線を暗渠で潜る。
すぐに左折して階段を上る。
正丸駅に到着。
ここをゴールとした。
池袋駅行きの西武秩父線に乗り、帰路に就いた。
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