芦野公園の芦野湖と桜を見たあとは、しばらく長閑な農耕地と山間の集落を歩き、長い林道を経て深郷田に至る。
途中、大沢内溜池などにも寄り道できる。
里山の自然を満喫できる爽快なコースだ。
せっかくなので、太宰治の生家、斜陽館にも寄っておこう。
今日は午前中は斜陽館の見学に当てるつもりだ。
民宿でのんびりと朝食を頂いた後に、金木まで歩き、斜陽館にやってきた。
一緒に津軽三味線の生演奏が聴けるそうなので、津軽三味線会館で素晴らしい演奏を聴いてきた。
では、斜陽館の見学をしよう。
恐ろしく広い土間だ。
まさに大豪邸。
幼い太宰もここから四季の移ろいを眺めていたのだろう。
1階は金貸しであった太宰の父の仕事場や客室として使われていた。
2階へ上がると家族の生活していた部屋がある。
豪華絢爛かつ厳格な雰囲気の1階とは違い、生活の温かみを感じる空間だ。
コースを歩こう。
ウサギが主に飼われているようだ。
凄い爪だなあ。
暑くないかい。
今はやっていないようだが。
芦野湖を渡る桜松橋の袂に太宰文学碑がある。
金の不死鳥の彫刻と「撰ばれてあることの 恍惚と不安と 二つわれにあり」という太宰が愛したヴェルレーヌの詩が刻まれている。
吊橋を渡る。
吊橋を渡った先にキャンプ場へ渡る浮橋があるのだが、キャンプ場は閉まっているようだ。
のんびり釣りを楽しんでいる人が見られる、長閑な風景だ。
終わりかけだが、ニリンソウやカタクリの花もちらほらと見られた。
低い橋の方へはとても行けそうにないので、車道に迂回する。
コースマップでも冬季迂回と描かれているが、こういうことだったのだな。
コースマップでも冬季迂回と描かれているが、こういうことだったのだな。
腐った雪は危ないので踏まない方が良いだろう。
地蔵が沢山置いてある。
参拝してきた。
イタコの口寄せが行われる地蔵尊として、古くから参詣者を集めていたそうだ。
広くて立派な運動公園だが、日曜日にも関わらず閑散としている。
標識が無いが、ここは右だと思う。
坂を下っていく。
黙々と歩く。
集落を抜けて更に坂を上る。
振り返ると晴れ間が出てきた空に岩木山が見えた。
うーん、これは絶景だ。
間もなく山道に入る。
初めのうちは少し藪っぽい。
それに路上の荒らされた感じや糞が見られることから獣の気配を感じる。
津軽半島にはクマが居ないと聞いていたのだが……
念の為に熊鈴を鳴らす。
なだらかな小尾根に取り付くと藪も開けて新緑の美しい自然道になる。
これは爽快だな。
春の息吹を感じて気持ちが晴れやかになる。
ここからしばらく林道を歩く。
地図にない分岐も複数あるので方角を見ながら歩く。
ここまで車両で来る人は少ないのか、轍が薄い。
この奥か。
ちょっとした寄り道のつもりだったのだが、意外と大変だなあ……。
どうやらここが湧つぼのようなのだが……
…………?
何も無いぞ?
どうやら秋から春の間は農業用水として溜池の水位を保つため、水没しているようなのである。
ここまで来たのに……
見たい人は夏に来ると良いだろう。
しかし、この車道を下るわけではないようだ。
すぐにさっきの車道に出てきてしまった。
しかもガードレールが山道を塞いでいた。
標識も見当たらないし、山道はこれ以上どこにも続いていないように見える。
これは車道にコースが寸断されたと見るべきだろうか。
分岐だ。
標識は無いが、方角的には左だろうか。
まだ降りるのは早いと思うので、再び左へ。
どうやら合っていたようだ。
良かった。
斜面を覗いてみると、道跡が見えた。
恐らくかつては斜面を降りる道があったのだが、道路整備のときにそのまま埋め立ててしまったのだろう。
折しも水芭蕉のシーズンだっただけに残念だ。
ここが終点。
案内板もあった。
後半少し天気が悪くなってしまったことと、水芭蕉群落が見れなかったのが心残りだが、今回の旅はここまで。
津軽鉄道に乗って五所川原駅に向かい、帰路に就いた。
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