吹雪の中、焼走り熔岩流を目指す。
焼走り熔岩流は岩手山の噴火で流出した溶岩が冷えてできた岩原。
国の特別天然記念物になっている。
冬季閉鎖中の積雪した道路を吹雪の中歩いたので辛かった。
廃道になっている旧道が森の中にあるので、冬季はそっちの方を歩いた方が良いのかもしれない。
まだまだ時間があるので、いこいの村岩手でゆっくり温泉に浸かってきた。
とても良い湯だった。
これから岩手山北山麓の温泉郷へ入っていく。
坂を下っていくと案内板があった。
少し砂利道を歩くようだ。
再び車道に出てきた。
ここから冬季閉鎖区間。
ひしゃげたバリケードを乗り越えていく。
新道と旧道の分岐点。
コースマップや案内板だと旧道を歩くように示しているのだが、標識は新道の方を指している。
旧道は廃道になっているだろうし、不安なのでここは新道を行こう……
地図を見ると新道と旧道はほぼ並行して走っているようなので、何か見逃すということもないだろう。
新旧道分岐点で除雪も終わり、積雪の中を歩いていく。
当然ペースは落ちる……が、それほど深雪でもない。
雪も降ってきてしまった。
標高は350mから600mぐらいまでゆっくりと上っていくが、低いところでは雨だったのがもう雪になるのだな。
とか言っているうちに何だか凄いことになってきた。
もの凄い吹雪で顔を上げていられない。
寒いというか、痛い。
うぐぐ……
並行している旧道を覗いてみたが、森の中なので積雪も少なく、吹雪も凌げそうだった。
これは失敗したな……
旧道を歩いていれば良かった……
旧道が合流してきた。
まだ吹雪は収まりそうにない。
宮沢賢治碑と展望台へ向かう。
位置を確認しようとiPhoneを見たら寒さによる電圧降下で一瞬で電源が落ちた。
吹雪恐るべし。
バッテリーで充電しながらでないと駄目なようだ。
展望台に到着。
案内板もあった。
宮沢賢治碑。
雪でよく読めないが、「鎔岩流」という詩が記されていて、その凄まじい光景を描き表し、「鬼神の棲むところ」と表現しているそうだ。
展望台からの景色。
眼前には岩手山が見えるはずなのだがガスで何も見えず。
熔岩流も吹雪で何が何やらよく分からない……
明日また出直そう……
車道に戻る。
とりあえず国際交流村までもう少しのはずなので、そこまで頑張ろう。
施設が見えてきた。
冬季閉鎖区間を抜けた。
焼走り国際交流村に到着。
ここで宿泊手続きをして今日はキャビンに泊まるのだが、やはりまだ時間はだいぶ早い。
13時頃でちょうどよくお昼どきだったので、食堂でカレーライスを食べて、あとは受付時間まで酒を飲んで待った。
今日宿泊するキャビン。
これ一棟を一人で使えるのは贅沢だな。
暖房はもちろんキッチンも完備している。
ユニットバスもあるが、管理棟に温泉があるので夜はそこへ入浴しに行った。
夜もずっと風が強く、管理棟へ行くまでに地吹雪でホワイトアウトする始末だ。
しかし少しの間雲が晴れて満天の星空を見ることができた。
この場所は天文台があるほど星空が綺麗なのだ。
これには感動した。
夜はカップラーメンを食べて就寝した。
2020/03/21(土)
起床。
今日は午前中は少しの間晴れるようだ。
この機に昨日見れなかった焼走り熔岩流を見に行こう。
まずは展望台からの景色。
上の方が少しガスっているが、岩手山が見える。
雄大な景色だ。
熔岩流が岩原を形成した痕跡もはっきりと見て取れる。
熔岩流の岩原には遊歩道があり、展望台から国際交流村までの間を散策できるようになっている。
宮沢賢治が「鬼神の棲むところ」と形容したのも頷ける、荒涼とした景色だ。
黒い溶岩と白い雪が作る景観はまるで水墨画のようだ。
誰もいない異世界のような景色の中を一人で彷徨う。
これが歩き旅の醍醐味だ。
国際交流村を後にする。
右折して旧道へ。
伐採した樹木の運搬作業が行われていた。
邪魔してすまんね……
ううむ、旧道のようだからもしや、と思ったがやはり除雪はされていないか。
仕方ない……
雪がよく締まっていて踏み抜きが少ないので、意外と歩きやすい。
日当たりの良い森の中を歩き、気分も爽快だ。
林道が分岐するこの辺りがコースの終点のようだが、特に目印は見当たらなかった。
続けて連絡コースを歩く。
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