関東ふれあいの道の神奈川県コース以来の太平洋の海コースだ。
七ヶ浜の主要な見どころを歩き尽くすようななかなかのロングコースで、菖蒲田浜や松島を望む多聞山はとりわけ素晴らしい景観を見ることができる。
湊浜薬師堂から出発。
まずはお堂に参拝してきた。
お堂の側には横穴墓群や冷鉱泉がある。
この地独特の風俗を強く思わせる。
少し歩いていくと分岐点がある。
標識がないので思わず真っ直ぐ進んでしまったが、ここは左の坂を上る。
トンネルを潜る。
さて、御殿崎という景勝地があり、目の前に見えてはいるのだが、どうやって行くのだろうか。
とりあえず漁港に降りてみる。
「東日本大震災津波浸水深ここまで」の表示が……
凄まじいな。
おお!
海だー!
2016年の12月30日に関東ふれあいの道の神奈川県コースを終えて以来なので、約1年半ぶりの太平洋の海である。
それにしても素晴らしい景色だ。
海風が気持ちいい。
清少納言などの名だたる歌人もこの岬のことを詠んだそうだ。
岬に稲荷神社がある。
参拝した。
何だか裏道のようなところから入ってしまったので、明瞭な踏み跡を辿って戻ってみると……
旅館の私有地のようなところに出てきてしまった。
あれ、もしかして勝手に入ったらマズいところだったか。
堤防の上を歩いていく。
御殿崎を振り返ると……
大きなフェリーが水平線を横切っていく。
漁村の狭い路地を抜ける。
菖蒲田浜だ。
かつては広い海岸だったのだろうが、今は立派な堤防ができて少し狭苦しい感じがする。
とは言え海岸線を眺めながら歩くのはやはり楽しいものだ。
コースはやや内陸側を通る車道を歩くことになっているのだが、そちらからではこの美しい海を眺めながら歩くことができないので、ここはコースを無視して堤防の上を歩いていくことにする。
どうせたどり着くところは同じなのだ。
自販機があったのでコーラを買い、堤防に腰掛けてしばし海を眺めながら休憩した。
ハマヒルガオだ。
適当なところで堤防を離れ、コースの車道に復帰する。
分岐点。
コースは左だが、鼻節神社を見にいくため直進する。
本当にこんなところにあるのか?と歩いていくと……
鼻節神社に到着。
階段を上っていくと拝殿がある。
鼻節神社は本来海から参拝する神社であったらしく、海側に鳥居が残っているそうだ。
どうりで来た道が参道っぽくないわけだ。
参拝してきた。
神社から少し歩くと花渕灯台があるが、眺望もなく灯台もごく平凡なものであるので、あまり面白いものではない。
分岐点まで戻り、コースを進んでいく。
しばらく退屈な住宅地が続く。
君ヶ岡公園を通り過ぎる。
しばらく歩くと多聞山が見えてくる。
道なりは左だが、直進する。
どうやらここから上るようだな。
上りきったところに毘沙門堂がある。
参拝した。
…………!!
多聞山から望む松島。
これが、松島四大観の一つ、『偉観』である。
…………
これが日本三景の一つ、松島かぁ〜
うーん、松尾芭蕉が「絶句」するほどだから、もっと感動が胸に去来しても良いと思ったのだが。
感想としては意外と普通、である。
期待しすぎたか。
いや、まあ美しい景色ではある。
だが、小さい船がひっきりなしに往来しているのはちょっと興醒めだな。
僕の求めるのは、もっと秘境的な美しさなのかも知れない。
松島を眺めながら少し休憩した。
多聞山を下る。
再びしばらく歩く。
七ヶ浜町歴史資料館に到着。
ここがゴール。
歴史資料館のすぐ側に大木囲貝塚がある。
だだっ広い公園になっている。
ほど近くにある境山バス停でしばらくバスを待ち、本塩釜駅に向かう。
本塩釜駅に到着。
さて、昼飯を食べ損なってお腹が空いたな。
本塩釜駅の近くにすし哲という寿司屋があるらしいので、そこで遅い昼食としよう。
たまには贅沢しても良いだろう、ということで特上寿司とここ、塩釜で作られているという浦霞を呑む。
うーむ、寿司もさることながら酒も美味い。
幸せだ……
仙石線に乗って仙台駅へ向かい、帰路に就いた。
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